北陸地域の建設プロジェクトの一翼を担う総合建設コンサルタント

技術情報

電線共同溝/無電柱化計画

無電柱化は、道路に占用する電線類を地中化等により道路上から無くすることで、「美しい街並み形成」「歩きやすく快適な歩道空間の確保」災害時の電柱倒壊回避による「緊急輸送道路としての信頼性確保」等を目的として、昭和61年度から3期にわたる「電線類地中化計画」、平成16年~20年度の「無電柱化推進計画」現在は「無電柱化に係るガイドライン」に沿って事業が進められています。
当社は、無電柱化元年の昭和61年より無電柱化事業に取り組んでおり、北陸版電線共同溝整備マニュアル検討や、幹線道路から細街路など多様な道路における無電柱化整備手法検討、低コスト化検討、電線共同溝詳細設計など、無電柱化に関する様々な実績を有しています。

当社設計実績:国道116号電線共同溝

当社設計実績:県道白山停車場女池線 電線共同溝

当社設計実績:三国街道塩沢宿「牧之通り」

当社設計実績:三国街道塩沢宿「牧之通り」
電線共同溝

多様な道路条件に対応した無電柱化整備手法を検討・提案

無電柱化の整備手法は、「地中化による無電柱化」と「地中化以外による無電柱化」に大別されます。これまでの無電柱化は、電線共同溝を主体に歩道幅員が広く、電力や通信の需要が大きい幹線道路の整備が優先的に進められてきました。
今後、無電柱化をより推進していくためには、これまで電線共同溝整備が難しいとされてきた細街路等の歩道幅員が狭い道路や歩道のない道路での無電柱化整備を進めていく必要があります。
当社は、無電柱化整備に関する多くの実績で蓄積した知識を活かして、「電線共同溝のコンパクト化検討」や「電力地上機器の柱状化及び公共空地を活用した機器設置検討」に加え、「裏配線」「軒下配線」などの「地中化以外による無電柱化」についても、対象道路の幅員や沿道状況、地域合意形成状況等の諸条件を踏まえて、電力・通信供給の合理性、維持管理性、経済性、施工性等の総合的な検討を行い、適切な無電柱化整備手法を検討・提案します。

無電柱化整備手法

配線

電線共同溝の低コスト化の取り組み

今後、無電柱化をより一層推進していくためには、電線共同溝の低コスト化が大きな課題となっています。
このような背景から、平成28年4月に浅層埋設基準の緩和がなされ、電線共同溝管路を従来よりも浅い位置に埋設可能となりました。
また、電線類を小型のU型構造物に収容することで、従来の電線毎にさや管を設ける管路方式よりも低コストとなる「小型ボックス方式」や、電線を地中に直接埋設することで、低コスト化を図る「直接埋設方式」の試験施工が現在、国土交通省により実施されており、今後の活用が期待されています。
小型ボックス方式は、平成28年度より全国で3箇所の試験施工が実施され、当社は、新潟県見附市における小型ボックス試験施工に携わるなど、常に低コスト化に関する最新の技術取得を行い、それを設計に反映しています。

当社設計実績:新潟県見附市・小型ボックス方式試験施工

当社設計実績:新潟県見附市・小型ボックス方式試験施工